マイアミオープンの準決勝、錦織圭VSニックキリオスはストレートで錦織圭が勝利、これで日曜日の夜ノバク・ジョコビッチとの決勝戦に進めた。マスターズ1000初優勝は叶うのか?楽しみにしている。
モンフィス戦での勝ちは大きかったと思う
優勝するような時というのは、よっぽどのことがない限り、すべての試合を簡単に勝ち抜いて優勝ってことは少ないように思う。錦織圭はモンフィスとの試合まではすべてストレートで無難に勝ち上がってきていて、体力的にはきついことになるけど、一回競った試合を経験すると優勝に近づけるんだと思う。そうはいっても、競りすぎたとは思うけど。
その試合のあとだったので、キリオスにも比較的簡単に勝てたのではないかと思う。キリオスはマスターズ1000でベスト4までこれたという満足があったようにも見える。もちろん全力で勝とうとしてきているけど錦織圭には通用しなかったようだ。
キリオスは問題児だがテニスは魅力的
キリオスはいろいろなトラブルを起こしていて試合態度も決していいとはいえない。対する錦織圭はたまにラケットを投げてしまったりするけれど、キリオスと比べればとてもジェントルな態度で試合をする。
ただキリオスには220Kmのサーブもあるし、豪快なフォアハンドやこんなところからエース取れるのか?と思える所からエースを取ってくる選手。態度が悪いところを除けば、準々決勝で競り勝ったモンフィスに似たプレーといえなくはない。
きっと、同じようなタイプのモンフィスに競り勝ってきていて、慣れているということもあったかもしれない。決して楽な試合とはいえないけれど、セカンドセット、6-5からキリオスのサーブをブレークして試合をクローズできたのは大きい。タイブレークに入って、キリオスの超絶なショットが入ってセットを落とすようなことがあったら、20才と若いキリオスがノリノリで信じられないプレーをしてきた可能性もある。
ジョコビッチとの決勝戦はどうなる?
錦織圭は2014年にマスターズ1000のマドリードで決勝までいき、ナダルとの戦いで、途中棄権という嫌な思いがある。今回は前回よりも錦織圭はフィジカルを鍛え上げてきていることと、2014年当時よりも多くの試合をこなしてきていて肉体的にも、精神的にも決勝戦まで戦い抜くだけの用意はできているように思う。
錦織圭の今年の目標はマスターズでの優勝を上げている。ということは決勝戦まで想定したコンディションを作ってきていることだろう。
今回の決勝進出はマレーが負けフェデラーも棄権というラッキーに恵まれていることは確かだが、決して楽な戦いだったわけでもなく、錦織圭もこのところ以前よりも実力を上げてきているから、十分戦えると思う。
全豪ではストレートで負けているが、ジョコビッチの守りに完璧に負けたように思う。今回どういう作戦をチームで建ててくるのか楽しみなところだが、逆にジョコビッチも錦織圭をかなり警戒して十分に戦略をたててくることは当然。
キーポイントは錦織圭がいかに早く攻められるかということはもちろんなのだが、一番キーポイントはジョコビッチのサービスを攻略できるかだと思う。ジョコビッチのサーブはサービスエースが多いとかスピードが早いとかではないのだが、コースやスピンの選択がめちゃくちゃいい。リターンが得意な錦織圭もそれほど早くないジョコビッチのサービスには翻弄されている感じだから、ここが一番のキーポイントだと思う。
錦織圭のサービスがよくてキープできていてということももちろんだ
現状の戦力を考えるとジョコビッチ有利は覆せないけれど、ここを突破する錦織圭をぜひ見たい。